ブラック企業で働いたときの話

転職を重ねてきた中で、「これはもう限界だ」と心から思った会社がありました。
私は当時2度の転職を経験し、3社目の会社に入社しました。営業職としての新しいスタートに期待を持っていたのですが、待っていたのは想像以上に過酷な労働環境でした。

出張ばかりの毎日、休日は名ばかり

その会社は全国規模で営業展開しており、入社してすぐに出張が続きました。月の半分以上は地方への出張。朝早く出発し、夜遅くまで仕事、そして翌朝また別の都市へ移動。

しかも、その「移動日」は会社のルールで“休日扱い”とされていたのです。家族と過ごす時間も、自分の休息の時間も取れず、身体も心も次第に削られていきました。帰宅したと思えば翌朝また新幹線か飛行機。スーツケースを片付ける暇さえありませんでした。

数字に追われるプレッシャー

加えて、営業職ならではの「数字への圧力」が容赦なくのしかかってきました。
週ごとの売上報告に加え、毎日の行動管理も徹底され、日報には商談相手の反応や次回の見込みまで細かく記載を求められました。

達成できなければチーム全体に影響が出る仕組みで、周囲との関係もギスギス。成果が出なければ「やる気が足りない」「気合いが見えない」と叱責される日々。徐々に自信も失われていきました。

異常な環境に慣れてしまう怖さ

最初は「自分の努力が足りないのかも」と思って耐えていましたが、次第に体調にも異変が出始めました。慢性的な睡眠不足、食欲不振、頭痛…。
それでも仕事を優先し続けているうちに、「休めないのが当たり前」という感覚に麻痺していたんだと思います。

あるとき、出張先のビジネスホテルで朝起き上がれなくなったとき、「これはもう限界だ」とやっと気づきました。

逃げることは負けじゃない

ブラックな働き方から抜け出すことは、簡単な決断ではありませんでした。これが3社目ということもあり、「また辞めるのか」という不安や世間体もありました。
でも、人生を壊すほどの環境に居続ける方が、よっぽどリスクだと感じました。

最終的に退職を決め、次の職場を探す中で、ようやく「人間らしい働き方」ができる環境と出会うことができました。

ブラック企業で働いていたときの自分は、「我慢すれば報われる」と信じていました。
でも今は、健康や人生を犠牲にしてまで続けるべき仕事なんてないと、はっきり言えます。あの経験があったからこそ、今の環境のありがたみを深く実感しています

職場 暑い 辞めたい

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